SVI(Sludge volume index)とは、活性汚泥の沈降性を示す指標の1つである。汚泥容量指標、または汚泥容積指標とも呼ばれる。
活性汚泥は、MLSSの値が大きいほど(固形物の濃度が濃いほど)、沈み難く(濃縮し難く)なり、SVの値も大きくなる。そこで、SVIでは、SVをMLSSで割ることで、活性汚泥の正味の沈みやすさ(濃縮しやすさ)を評価している。
SVIの計算式は、
である。
SVIの単位は、ml/gである。
例えば、SVが60%、MLSSが3000mg/Lの活性汚泥のSVIは、
60÷3000×10000=200ml/g
と計算される。
正常な活性汚泥のSVIは、50~150ml/g程度である。SVIが200ml/gを超えている場合、活性汚泥の沈降性は悪化しており、バルキング(膨化)と判断される。沈殿槽の界面は不安定で、上昇傾向になる。
バルキングには様々なタイプがあり、その中でも、糸状性バルキングや粘性バルキングの場合には、SVIが300ml/gを超えることもある。各種分析や、活性汚泥の顕微鏡観察により、原因を追求、対応することで、解決が期待される。
なお、SVが90%を超えている場合のSVIは、過小評価されている可能性が高い。
例えば、SV30が99%でMLSSが15000mg/Lの場合、SVIは66ml/gと計算され、バルキングではない、と判定されてしまう。実際はバルキングであっても、SVIの値は小さくなり、見逃されてしまうので、注意が必要である。
そのような場合は、SVが30〜60%程度となるように活性汚泥を希釈し、そのSV値でSVIを計算すると良い。このように希釈して測定したSVIは、DSVIと言う。
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