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粘性バルキング

粘性バルキングとは、粘度の異常上昇を原因とするバルキングのことである。


粘性バルキング発生時には、SVIは300ml/gを超え、活性汚泥もとろみをおびたような性状になる。


粘性バルキングは、活性汚泥中の細菌が過剰に粘性物質(多糖類等の高分子)を生成することにより発生する。


細菌が過剰に粘性物質を生成する原因としては、

栄養塩(窒素、りん)不足

微量元素不足

阻害物質(毒性物質)流入

などがある。


「活性汚泥の粘度が増加すると、曝気の泡が大型化し、酸素溶解効率が低下する。その結果、DOが低下し、処理能力不足となり、粘性物質の分解も進まなくなる。」という、悪循環に陥ることもある。


本質的対応としては、上記原因を解明し、適切な対応を実施する。


低負荷運転をしばらく継続することで、粘性物質が分解され、改善する場合もある。対症療法として、汚泥沈降剤が有効な場合もある。


活性汚泥中に未分解の油分が蓄積した場合も、粘性バルキングと似た状況になる。汚泥の粘度は増加し、汚泥沈降性も悪化する。


排水に粘度の高い難分解性高分子(ペクチンPEG、PVPなど)が含まれ、それが活性汚泥中に蓄積することで、粘性バルキングと似た状況になる場合もある。

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