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汚泥沈降剤(バルキング防止剤)

活性汚泥の沈降性を改善できる薬剤として、汚泥沈降剤がある。沈降促進剤や、バルキング抑制剤などの名称で水処理薬剤メーカー各社より販売されている。


汚泥沈降剤は、バルキング状態の活性汚泥に添加することで、沈降性(SVSVI)を改善し、沈殿槽からの汚泥越流(キャリーオーバー)を防止することができる。


フロックの性状が改善できる汚泥沈降剤では、処理水のSSを低減し、透視度も改善することが出来る。


汚泥沈降剤の主成分は高分子である場合が多い。殺菌剤(阻害物質)を含む汚泥沈降剤や、不溶性の無機塩が主成分の汚泥沈降剤もある。


汚泥沈降剤の効果は、活性汚泥との相性によって大きく異る。相性が悪い汚泥沈降剤では、殆ど効果がない。効果があっても、大量に添加が必要となる。また、高分子が主成分の汚泥沈降剤を大量に添加すると、処理水のCODMnが悪化する場合もある。


糸状菌対策を謳った汚泥沈降剤の場合は、殺菌剤(阻害物質)を含むものもあり、注意が必要である。


汚泥沈降剤を実設備に添加する前には、テーブル試験を実施し、最適な汚泥沈降剤、および最適添加濃度を確認すると良い。

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