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バルキング

バルキングとは、活性汚泥の凝集性、沈降性(SVI)が悪化する現象である。膨化とも呼ばれる。


バルキング状態の活性汚泥では、SVIは200ml/g以上になる。沈殿槽の汚泥界面は上昇し、処理水量が限界以上に増加すれば、活性汚泥が沈殿槽から流出(キャリーオーバー)する。


バルキングは、以下のタイプに分類される。


2.非糸状性バルキング

 ・分散型バルキング(フロックの小型化、分散化が原因)

 ・粘性バルキング(粘性物質の異常蓄積が原因)

 ・軽質型バルキング(活性汚泥中の無機質減少や、油分の蓄積による比重低下が原因)


無機質が減少している軽質型バルキングでは、MLVSS/MLSSの比率が0.9以上になる。


各バルキングが発生する根本原因としては、

・糸状菌の増加

低負荷 (過曝気)

栄養塩(窒素、りん)不足

微量元素不足

・低DO

阻害物質(毒物)混入

油分

・水質(排水の組成)の変動

等があり、原因に応じた本質的な対策が必要である。


対象療法としては、

・MLSSの低下(汚泥の引き抜き)

汚泥沈降剤による、汚泥沈降性の強制的な改善

が挙げられる。


なお、SVやSVIの値は悪くないのに、汚泥が浮上する場合は、脱窒による汚泥浮上の可能性がある。

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