糸状の細菌を排水処理分野では糸状菌、または糸状性細菌という。活性汚泥中に糸状菌が異常増殖すると、沈降性が悪化する。そのような状態を糸状性バルキングという。
糸状菌発生の原因には、
・栄養塩(窒素、りん)不足
・微量元素不足
・油分の大量流入
・DO(溶存酸素)不足
・過負荷
・低負荷
・阻害物質(毒性物質)の流入
などがある。
上記のように、糸状菌は悪条件で発生しやすいが、そのような悪条件でも有機物処理が可能な生物とも考えられる。従って、糸状菌が発生しても、沈殿槽の界面が安定していれば、対策する必要はない。過剰な対策(殺菌剤)等により、糸状菌頼みであった有機物処理が出来なくなる可能性もある。
活性汚泥中に発生しやすい糸状菌としては、
・タイプ021N
・タイプ1701
・チオトリクス
・スファエロチルス
などがいる。
Comments