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脱窒不良

脱窒槽での脱窒反応が不十分だと、硝酸態窒素が処理水に残存し、処理水の全窒素が増加する。また、処理水に硝酸態窒素が残存すると、沈殿槽で脱窒反応が起こり、汚泥が浮上することがある。


処理水の全窒素が高く、かつ、脱窒槽後段で採取した曝気液中に硝酸態窒素が測定されれば、脱窒不良と判断される。


脱窒不良の原因としては、

・脱窒槽の滞留時間不足。

・脱窒槽の酸化還元電位が十分下がっていない。DOが高い。

・水素供与体(有機物)不足。

・脱窒槽内の撹拌不足(撹拌機の故障)

などがある。


低温期(冬季)には、脱窒槽のDOが上昇しやすく、その結果、脱窒不良となる設備もある。


対策としては、

・返送比、循環比を下げる。

・水素供与体(メタノール等)の添加、増量。

MLSSの増加。(DOを低下させるため)

等が考えられる。


水素供与体(有機物)不足が原因と考えられる場合は、水処理薬剤メーカーに相談すると良い。適切な改善策や薬剤を得られる。


なお、処理水の全窒素が高くても、その原因がアンモニア態窒素である場合は、硝化不良である。

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