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放線菌

グラム陽性の細菌のうち、菌糸を形成するものを、慣用的に放線菌という。活性汚泥中に繁殖しやすい放線菌としては、ノカルディアやマイクロスリックスがある。


放線菌が曝気槽内で異常増殖すると、発泡や汚泥沈降性(SVSVI)悪化等の問題が生じる。


発泡が激しい場合には、

・曝気槽から泡が溢れる。

・沈殿槽からスカムが越流し、処理水のSS、BOD悪化。

・沈殿槽に長期間滞留しているスカムから悪臭や虫が発生。

などの問題も発生する。


放線菌が繁殖しやすい条件としては、

・排水の油分や、各種炭水化物の濃度が高い。

・乳業系の排水。

栄養塩が偏っている。(窒素、リン、その他微量元素が少ない)

・DOが高い。

MBR(膜分離活性汚泥法)

等がある。


放線菌の泡は、ミコール酸という疎水性物質による。色は茶褐色で、粘度が高く、消泡は困難である。水をかけてもほとんど消泡できない。一般的な消泡剤では消泡できない場合が多いが、一部の消泡剤では、消泡可能である。放線菌向けの消泡剤選定については、水処理薬剤メーカーに相談すると良い。


栄養塩(窒素、りん)や微量元素が不足している場合は、不足成分を添加することで、放線菌が低減できる可能性がある。


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