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硝化菌(硝化細菌)

硝化菌とは、アンモニアを硝酸まで酸化(硝化)する細菌の総称である。硝化細菌とも呼ばれる。


硝化菌は、アンモニアを亜硝酸に酸化する亜硝酸菌(アンモニア酸化菌)と、亜硝酸を硝酸に酸化する硝酸菌(亜硝酸酸化菌)からなる。


代表的な亜硝酸菌としてNitrosomonas属、亜硝酸菌としてNitrobacter 属が知られていている。


硝化菌には、一般的な有機物分解菌と比較して、

・増殖速度が遅い。

温度の影響を受けやすい。

阻害物質に弱い。

などの特徴がある。


硝化菌の増殖速度は、有機物分解菌と比較して1/10程度である。従って、休転中、窒素源が流入せず、硝化菌が減少すると、十分な菌数まで増加するのに、時間がかかる。そのような場合は、休転中も窒素源を投入することで、硝化菌の菌数を維持することが出来る。


硝化菌は、温度の影響を受けやすく、特に水温が15℃以下になると、硝化活性は著しく低下する。硝化活性を維持するためには、蒸気投入による温度上昇が効果的である。

また、硝化菌は高温による悪影響も受けやすい。水温37℃前後を上回ると、硝化活性が低下する場合が多い。


など、微量元素不足によっても、硝化活性は低下しやすい。石油化学系等の排水では微量元素が少ない場合が多く、注意が必要である。


硝化菌は、阻害物質の影響も受けやすく、通常の有機物分解菌には悪影響が無いが、硝化菌にのみ悪影響がある物質も、多数存在する。代表的な硝化阻害物質としてはチオ尿素がある。一部の硝化阻害物質は硝化抑制剤として商品化されている。


以上のように、硝化菌は非常に繊細である。硝化反応が不十分な場合、自社排水処理設備の活性汚泥を用いた硝化活性試験により、最適条件を検討すると良い。


【参考】

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