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易生分解性(易分解性)

易生分解性とは、有機物が環境中で容易に生分解されることである。易分解性ともいわれる。

読み方は「いせいぶんかいせい」。


OECDテストガイドラインで採択されている易生分解性試験の結果が、


1、試験終了時(培養28日後)の生分解率が70%以上(DOC測定の場合)

  または

  試験終了時(培養28日後)の生分解率が60%以上(BOD測定の場合)

  かつ

2、生分解率が10%に達した日から10日間で1の基準を達成


であれば、その有機物は、易生分解性と判断される。


ただし、上記基準を満たし、易生分解性と判断されても、排水処理設備での処理性を完全に判断することは出来ない。実際の排水処理設備と分解性試験とでは、滞留時間や汚泥濃度等、大きく異なるためである。有機物によっては阻害性があったり、難分解性の途中分解産物を生成し、処理性が大きく低下することがある。

逆に、易生分解性試験で難分解と判断された有機物が、問題なく生物処理可能な場合も、しばしばある。OECDテストガイドラインに従った易生分解性試験では、試験対象の有機物に馴養された汚泥を植種源として使用できないためである。


排水処理の現場では、既存の生物処理設備で問題なく分解可能な有機物、排水を「易生分解性(易分解性)」と呼ぶ場合も多い。


いずれにしても、対象有機物の排水処理設備への添加の是非は、阻害性試験や、連続試験の結果も考慮し、慎重に判断したほうが良い。


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