生物処理装置の設計や、運転条件の検討のためには、連続試験が有効である。
数L〜数10Lのテスト装置を使用し、
・フロー
・滞留時間
・原水組成
・温度
などを計画中設備、既設設備と同等にして実施すれば、
・最大負荷
・負荷変動への対応
・水質変動への対応
・馴養の進みやすさ
・薬剤使用量(栄養剤、凝集剤など)
・各種リスク(臭気発生など)
など、有益なデータが入手できる。
排水処理設備建設予定費の1〜5%を連続試験費に投資しても、設備最適化によるイニシャルコスト削減や、設備運用後のランニングコスト削減により、短期間で回収が可能である。
化学工場排水など、処理性の予想が難しい排水の処理設備設計においては、処理性未達などリスク回避のために、連続試験は必須といえる。
また、運転中の排水処理設備に対しても、連続試験を実施することで、
・栄養剤添加量を最適化し、汚泥性状や処理性を改善したい。
・MLSS濃度とCODカット率の関係を知りたい。
・汚泥転換率が低下する運転条件を見つけ、余剰汚泥を削減することでコスト削減したい。
・糸状菌が発生しにくい運転条件を知りたい。
・最速でCODカット率が回復する休転中の運転条件が知りたい。
・阻害性が懸念される廃液の、長期的な影響を知りたい。
・設備工事をせずに、最大どれだけ排水が処理できるか知りたい。
などと言った、具体的な疑問、要望に答えることが出来る。
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