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ピンポイントフロック(ピンフロック)

活性汚泥が低負荷時に発生する、サイズが50〜100μm程度の微細なフロックを、ピンポイントフロック、またはピンフロックという。


ピンポイントフロックは微細なため、沈降性は非常に悪い。従って、活性汚泥中にピンポイントフロックが増加すると、SVSVIの値は良好でも、ピンポイントフロックにより沈殿槽の上澄水は濁り、処理水のSSは増加する。また、SS由来のBODも増加する。


低負荷時にピンポイントフロックが発生している状況は、過負荷時に分散増殖している状況に似ている。「SSを取り除いた処理水のBOD」が5mg/L程度以下であれば、低負荷時(有機物負荷に余裕がある時)のピンポイントフロックと判断できる。


ピンポイントフロックは、MLSSを低下し、汚泥あたりの有機物負荷量(BOD汚泥負荷)を増加することで、改善が期待できる。


対症療法的には、汚泥沈降剤によっても解決が期待される。


ピンポイントフロックは、長期間の休転(空曝気)後にも発生しやすい。その場合には、低負荷の影響で有機物処理能力も低下しているため、休転からの立ち上げには、注意が必要である。


休転中に適切な栄養剤(BOD源)を添加することで、休転後のピンポイントフロックは低減が期待できる。

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